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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第83章 *閑話カームデイ12 〜クルーウェル・一部クロウリー〜*






それから再びそれぞれの作業に戻った後、時たま会話を挟みながらゆったりとした時間が過ぎていった


小一時間後



『先生..』


クルーウェル『なんだ?』


『重く、ない?』


長かった書類との戦いを終えたクルーウェルは、疲れ切った頭のままレイラを抱えると、自身の膝の上に乗せてソファに座り、長いフワフワの髪へと顔を埋め始めたのだ


クルーウェル『軽すぎだ..それに加えて細すぎるぞ。もう少し肉をつけろ』


『これ以上は太りたくない。あと..んっ..お腹触んないで』


くびれの細さや形を確かめるように撫でる指に甘い刺激が走る。身をよじろうとすれば強く抱きこまれ、項に柔らかいものが触れた


『んっ、ふふ..くすぐったいよ』


クルーウェル『そういえば、俺が出した"宿題"の答えは見つかったか?』


『ぁ..んと、まだ分かんない、かな』


クルーウェル『(これだけアピールしてもダメか。早く気づけよ)』


『先生はこういうこと、他の人にもしてるの?』


クルーウェル『こういうこと?』


『お膝に乗せてくれたり、その..触ったりって』


クルーウェル『Goodboyな生徒には頭を撫でたことくらいはあるが』


『じゃあ..キスは?この学校にいない人も..』


クルーウェル『..ある』


『そっか..』


クルーウェル『(なんだこの沈黙は)レイラ、』


『先生、今日はもう帰るね』


もそもそと膝から降りると、勉強道具を抱えてドアへと足早に向かっていく


クルーウェル『おい、待て』


『明日もちゃんと来るから』


クルーウェル『レイラっ!』


パタンと閉じられた無機質な音がやけに大きく響いた。遠くなっていく足音に、クルーウェルはドアに額を当てると、その端正な顔を苦しげに歪めた


クルーウェル『一体何なんだ..』








ナイトレイブンカレッジ・購買部



サム『珍しく青春してるね、デイヴィス』


クルーウェル『何が青春だ』


グラスに入った氷がカラリと音を立てる。閉店直後の購買部では、まるでバーのような大人なジャズが流れ、カウンターにはカクテルとウイスキーが照明の光に反射してキラリと光る


サム『完全に恋をしている男の顔になってる。君にそんな顔をさせている小鬼ちゃんは誰なのかな?』


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