第10章 *決起ルーキーズ!*
オンボロ寮・談話室
『そっか...あの人、そんな過去が』
ユウ『うん...でもだからこそ、それは間違ってるよってちゃんと言ってあげる事が大事なんだと思う』
『そうだね...あの人の為にも、なる』
グリム『さっさとこの重たい首輪外したいんだゾ!』
エース『明日まで待てって...んじゃ今から作戦会議な』
エース『今日はさすがにダメ?』
ユウ『ダメ。昨日は仕方なくだけど、レイラは僕とグリムと一緒に寝るの』
デュース『レイラの事になると我が強くなるな...』
『私、この中なら誰でも』
ユウ『レイラ?』
『ごめん...』
エース『ま、泊めてもらってるしこれ以上は言わねぇよ』
デュース『明日は厳しい戦いになるぞ。よく体を休めよう』
五人は頷くと、それぞれの寝場所へと帰っていった。勿論レイラはユウと同じベッドに入り、直ぐ様腕の中に潜り込んだ
『...』
ユウ『明日の事考えてる?』
浮かない顔をするレイラを優しく撫でながら問いかける。問いに無言で頷くと、ゆっくりと口を開いた
『あの人にとって、お母さんの考えが何よりの正義なんだなって...そう思うと私達の考えはあの人にとって悪』
ユウ『そうだね』
『私、あの人の過去知らずに嫌なこといっぱい言っちゃったかも...』
ユウ『...人って、その人の事何も知らなければ何でも、いくらでも言えると思う。でもね、知ったときに必ず後悔するんだ。けれどそれは仕方ない事だと僕は思うよ』
『ユウ...』
ユウ『だからこそ知ったときに後悔して、そこからどう行動するかが大切なんじゃないかな?レイラは、リドル先輩の事知ってどうしたい?』
『....私...私は...ごめんなさいしたい。やな事いっぱい言ってごめんなさいって...でもやっぱり人を縛るのはダメって言いたい』
ユウ『レイラがそうしたいならそうすればいいよ。明日、決闘が終わったら結果がどうあれリドル先輩に気持ちを伝えよう?』
『ん...分かった。ユウ、ありがと...やっぱりユウは凄い』
ユウ『そんなことないよ。偉そうにそれっぽく言ってるだけ...ちゃんと謝ろうって決意できるレイラの方が凄いよ』