第82章 *閑話カームデイ11 〜カリム〜*
激しくはなくとも確実に容赦なく与えられる快楽に、背筋がゾクッとなり舌から伝わる感触に脳が溶けてしまいそうになる
漏れる吐息は熱く、腰が砕けそうな程の快楽に耐えるよう互いの体に縋り付く。飲み込めない唾液がレイラの口の端から溢れる
『ふ、ぅぅ..//ん、ちゅ..っ//』
カリム『っ、はぁ..レイラ、スゲー可愛い』
銀の糸を繋ぎながら口を離すと、すっかりとろけてしまった顔が誘うように向けられ、ゾワッとした感覚がカリムの中を駆け巡る
『はぁ..はぁ..//んぁっ..ん"っ!』
たまらず首に顔を埋めて舐めあげる。甘い声に気を良くして強く吸い付くと、咲いた赤い花に満足してレイラの上から退いた
カリム『ごめんな。オレ、がっついちまった』
『ん、大丈、夫..』
へにゃっと笑うレイラを抱きしめ、謝罪を込めて額から唇へと優しくキスをする。そのキスを心地よく受け入れていると、カリムは優しく微笑みながら隣に寝転ぶ
愛おしいという想いの乗った自分と似た色の瞳に安心感が湧き、体を寄せて胸元に擦り寄る仕草にまた"ゔっ!"と変な声を上げつつその体を抱きしめた
カリム『..お前を抱きしめてたり触れてたりするとさ、スゲー落ち着くんだ。不思議だよな、さっきまでここがモヤモヤして痛かったかったのに、今は温かいもので溢れてる』
『でも私、何もしてない』
カリム『そうなのか?う〜〜ん、何でだろうな?まあ、いいか!レイラとこうやってイチャイチャできたから満足だ!』
すっかり不調が治ったのか、いつもの快活な笑みを見せると、下で大人しく浮遊している絨毯をさらりと撫でる
カリム『悪いな、絨毯、ずっと待っててくれて。さあ戻ろうぜ、あいつら心配してるだろうし』
『絨毯さん、お願い』
絨毯『♪♪♪』
カリム『ははっ、レイラにお願いされて張り切ってるな』
上機嫌な絨毯がもと来た道を引き返し飛行する中、二人は寝そべりながらスカラビア寮までの道のりまでを砂漠の夜景をゆったりと眺めていた
カリム『!..絨毯、あの花を摘みたいから止まってくれ』
『あ、あのお花..』
カリム『またお前にやるよ..うん、やっぱりよく似合ってるぜ』
『んふふ..ありがと』