第81章 *閑話カームデイ10 〜ポムフィオーレメイン〜*
ポムフィオーレ寮・談話室
エペル『ここでの生活はどう、かな?あの人たちにずっと囲まれてるけど、嫌な思いとかしてない?』
『ううん。二人共優しくて一緒にいると楽しい』
ある日の談話室。エペルは連日先輩二人が寮内で何かにつけてレイラを部屋に誘ったり、話しかけていることに不安を覚え、レイラが窮屈に思っていないかとお茶に誘い真意を聞き出そうとしていた
エペル『それならいいんだけど』
『あ、でも』
エペル『でも?』
『エペルとあまりお話できてないから、ちょっと淋しいとは思ってる』
エペル『!!そ、そう..』
『だから、今日お茶に誘ってもらえて凄く嬉しい』
カップを手に取りふわりと微笑む。その笑顔にエペルは胸を強く打たれるような衝撃が走り、同時に顔に熱が一気に登るのも感じた
エペル『〜〜っ//』
『お顔真っ赤。風邪引いてる?』
エペル『ち、違う!その、レイラが可愛くて..ぁ』
『んふふ、嬉しい』
思わず本音が口からこぼれ、それを嬉しそうに聞くレイラの笑みに顔の熱は収まることはなかった
『あれから体は大丈夫?』
エペル『え、あ、うん、大丈夫。やっと昨日魔力が完全に回復して、怪我したところもだいぶ良くなったよ』
『良かった。他の人にも聞いたんだけどね、みんな良くなったって言ってた。でもエペルだけには聞いてなかったから心配だったの』
エペル『そうなんだ。ありがとう、心配してくれて。それにしても凄いね。レイラチャンだって凄く疲れてるのに、みんなの心配をして聞き回ってるなんて』
『みんなが元気なら私も元気になれるから』
周りを思う優しい心にエペルの胸に温かいものが灯り、レイラのことを改めて好きなのだなと自覚した
エペル『ねぇ、レイラ』
『ん?』
エペル『前に僕のこと好きだって言ってくれたよね』
『ん』
エペル『...俺も、俺もす..す..』
『酢?』
エペル『じゃなくて..あ"〜、くそっ!けっぱれ俺!
ふー..す、好き。俺も好き』
『!..ほんと?』
エペル『ほ、本当//』
『嬉しい、ありがと』
真っ赤な顔での必死の告白に、胸をドキドキさせながらレイラは嬉しそうに顔を綻ばせた