第81章 *閑話カームデイ10 〜ポムフィオーレメイン〜*
ルーク『ああ。私もヴィルを見送ったあと食事を取り入浴して少し眠った。今はだいぶ調子が戻ってきたよ』
エペル『すごい。僕はまだ体中痛いし魔力も全然回復できてないです』
ユウ『僕もあちこち痛い』
『なんかお腹いっぱいなのに別の所がカラカラな感じがしてる』
ルーク『ふむ..恐らくそれは魔力の枯渇によるものだろう。なに、2日もすれば全回復するさ。それまで安静にして養生に努めれば問題ないよ』
手を伸ばしてレイラの頭を撫でると、それは嫌がられることはなく気持ちよさそうに目を細められた
数時間後、事情聴取を終えたヴィルたちが解放されそれぞれの寮へと戻ってきていた
ヴィル『というわけで、暫くあんたたちをウチで預かることになったわ』
ユウ『お世話になります』
『お泊り楽しみ』
グリム『すげえ疲れたんだゾ..おいレイラ、膝に乗せろ〜』
ヴィル『あんたまともに答えてなかったくせに疲れてるんじゃないわよ』
『いいよ。おいで、グリム』
げっそりとしたグリムを抱き上げ膝に乗せて抱きしめると、胸に顔を埋められ"ふなぁ〜"とため息と少し嬉しさも混じった声がくぐもって聞こえた
ヴィル『まったく..さて、話を戻すけど、これから数週間あんたたちはここで過ごすことになるけれど、この寮で生活するということは一時的にポムフィオーレ寮の寮生となる。その意味が分かるわよね?』
鋭い眼光に背筋がピンと伸ばし、頭に浮かんだあることを恐る恐る口にしてみた
『..早寝早起きとスキンケア?』
ヴィル『ざっくりいうと正解。つまりここのルールに従って、規則正しく内側から自分自身を磨く生活をしてもらうわ』
グリム『げっ!それってVDCの時みたいな生活しろっていうのか!?』
ヴィル『ええ。それに近いわね』
グリム『そんなの嫌なんだゾ!VDCが終わったと思ったらイデアたちに連れ去られて、やっと好きに飯食って寝れると思ったのに!』
ヴィル『あら、嫌ならあんただけ今すぐにでもつまみ出してもいいのよ』
グリム『ゔっ..!』
ユウ『泊めてもらってるんだから、我慢だね』
『よしよし』
不貞腐るグリムを慰めるようにそっと毛並みに沿って撫でると、胸に埋まる力が少し強まった