第80章 *終曲イグニハイド*
『ぁ..』
ユウ『嘘..』
オルト『今日からナイトレイブンカレッジの1年C組に編入することになりました!オルト・シュラウドです』
『『『えぇ〜〜っ!?』』』
まさかのオルトの復活と登場に驚きの声が響く。新しく生まれ変わったオルトの体は、顔こそ前と同じだったものの、身にまとうギアは以前の白いものではなく、学園の制服のようなデザインの真っ黒なものへと変わっていた
『わ、ロボットくん戻ってる』
ユウ『多分イデア先輩が直したんだろうね。にしても、久しぶりってことは記憶は受け継いでる、のか?でもどうやって..』
エペル『確かオルトクンって、アンドロイド..だよね?』
オルト『うん。正確に言うと、魔導ヒューマノイド』
エース『ヒューマノイドが生徒として編入?』
学園長『ごほん。オルト・シュラウドくんは確かに人間ではありません。しかし、彼は世界で初めての"自己意識"を持った魔導ヒューマノイドなのです』
カリム『自己意識を持ってるってことはつまり..つまり、どういうことだ?』
オルト『簡単に言うと、人間が持つ自我や感情という機能を有しているということだよ。元々プログラミングされた疑似的な意識や人格は存在していたんだけど..こないだみんなが僕に向けて何度も雷を浴びせてきたからか、内蔵されていた魔導回路が変質しちゃって..
その結果、僕のコアにはバグが..心が生まれたんだ』
カリム『な、なんか分かんねーけどスゲーことなんだな?』
オルト『そう。現状はまさに"なんか分かんねー"んだよ。魔導回路変質の原因については、兄さんや僕自身にもまだ突き止められていない。だから僕は、開発者である兄さんの研究対象として入学許可が降りた..ってわけ』
ユウ『(結構無理矢理な感じの許可理由な気もするけど)』
オルト『この状況は偶然の産物によるもの。でももし今後の研究によって高い再現性を得ることができれば、魔導工学の未来に大きく貢献することは間違いないからね』
ルーク『素晴らしい..驚嘆に値するよ、オルトくん。いや..ムシュー・奇跡(ワンダー)!』