第9章 *単独レギオン*
『ライオン、さんっ...』
レオナ『我慢するな..さっさと泣くだけ泣いて、それで早く泣き止め』
『っぁ...ぅ..ぅぁぁぁっ...!!』
ライオンさんの優しい声にもう耐えきれなかった
首輪が小さめで良かった。ライオンさんに強くしがみついて大声で泣いてるから、ライオンさんに当たって痛い思いさせなくて済んだ
一度泣き始めたら涙が止まらなくて、そこにライオンさんの手が優しく撫でてくれるから余計に感情が溢れる
それでもライオンさんは私が泣き止むまで、何も言わずにずっと離れないでくれた
『ひっ..く..ぅっ..』
レオナ『お前と初めて会った時も泣きわめいてたな』
『ご..ごめんなさ...っ』
レオナ『謝るな...別に責めてねぇ』
『ありがと...ねぇ、ライオンさん』
レオナ『レオナだ。いい加減名前で呼べ』
『...レオさん』
レオナ『まぁいいか...で?なんだ』
『モストロ・ラウンジのお代、もしかしてレオさんが...?』
レオナ『だったらなんだ?』
『払うよ?』
レオナ『いらねぇよ。俺が勝手にやったことだ』
『でも...』
レオナ『...どうしてもってんなら他で払え』
喉を鳴らして笑う声が聞こえて見上げると、レオさんは意地悪な顔になってた
やな予感はするけど、レオさんには助けてもらってばかりだから
『いいよ...何をすればいいの?』
レオナ『へぇ...なら、目を閉じろ』
『えっ?あ、うん』
言われた通り目を閉じると"マジで言うこと聞くのかよ"って声が聞こえたけど、ダメだったのかな?
レオナ『そのまま俺が良いって言うまで目を開けるな』
『??分かった...』
レオさんの言われるまま、目を閉じて大人しくしていた。すると、ベッドがギシッと音をたてて顔に影がかかった気がした
レオさん、そう呼ぼうとしたその時、唇に柔らかい感触と温もりが伝わった
この感触と温もり...知ってる
キスだ...
レオさんにキス、されてる...
『ん...』
レオナ『....』
凄く気持ちいい...