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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第79章 *終焉ゲーム*





イデア『へ?いい、の?』


ユウ『ちょっとレイラ』


エペル『そんなあっさり許すなんて..あれだけボロクソに言われたのに』


『いいの』


レオナ『はぁ..このお人好しが』


アズール『ここまでくると逆に感心しますね。だから毎回毎回、そのお人好しに甘えて調子づく連中が出てくるんですよ』


ジャミル『どこかの陰湿で卑怯なタコのようなやつとかな』


アズール『臆病で狡猾なヘビのような方かもしれませんね』


『『...』』


バチバチと火花を散らしながら、互いを横目で睨み合う。そのやり取りに隣で見ていたリドルはため息をつくしかなかった



イデア『ほ、本当に?』


『ん』


イデア『え、あ、ありがとう、ございます?』


『その代わり』


イデア『?』


『私が欲しい物全部買ってきて』


イデア『ぜ、全部?』


『全部』


イデア『...あの、せめて個数制限や上限金額など、』


『ダメ..?』


イデア『ゔぐっ!!あ、あざとすぎる..』


潤んだ瞳に上目遣い。そしておねだりするための甘い声。全てにクリティカルヒットしたイデアは胸を押さえてガクッとその場に膝をついた


イデア『ぜ、善処させていただきマス』


『よろしく』


イデア『..じゃあ、また..学園で』


たどたどしく再会の言葉を告げると、彼以外の全員を乗せたチャリオットはゆっくり浮上していき、タルタロスを後にした







上空


学園行きの輸送機が一行を乗せ、海を割り上空高く浮上して嘆きの島を出立した


閉じていく海を見つめていると、眩しいほどの朝日が顔を出し、彼らの横顔を優しく照らしていく


ルーク『ああ..なんて美しい夜明けだ。闇を切り裂く朝日。神々しさすら感じるね』


ヴィル『本当..なんて美しいの..』


夜通し続いた悪夢に終止符を打つような光に目を細める。ホッとしたような笑みを浮かべて朝日を見つめていたヴィルだったが、次第に目の前が潤んで視界がぼやけていく


ヴィル『..ふっ、うっ、うぅっ..!ゔぁあ〜〜〜ん!!!』


『『!!??』』


突然大声で泣きわめき始め、驚いた全員の視線が一斉に集まる


ヴィル『あ、あたしまだ18歳なのに、こんなシワシワのおじいちゃんになっちゃって..一体どうしたらいいの!?』




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