第79章 *終焉ゲーム*
今はこの辺にしておいてあげます、と言ってユウはチャリオットへと戻ると、不安そうに瞳を揺らしながら自分を見つめていたレイラの元へ行き、柔い頬をそっと手のひらで撫でた
『ぅ..』
ユウ『..大きな声出してごめんね。怖かったでしょ』
申し訳無さそうに眉を下げるユウに、レイラはフルフルと首を横に振りながら縋り付くように抱きついた
『私のために怒ってくれた..だから、怖く、ない..』
背中に回る腕がギュっと服を掴む。明らかに怖かったといった様子なのに、自分のために強がろうとする小さな体を愛せずにはいられなかった
ユウ『ありがとう..』
レオナ『あー、なんだか俺まで腹が立ってきたなぁ。これは今すぐ解決しねぇと体に悪そうだ。
そういうわけだ。一発殴らせろ』
イデア『いやいや、どういうわけ!?マジで待ってくだされ!』
エペル『なら僕も』
ヴィル『あたしは学園に戻ってからにするわ』
アズール『僕は殴るなんて暴力的なことは好まないので、少し締めるだけにしましょう』
リドル『ボクも暴力は振るいたくないから、この杖で叩かせてもらいます』
ジャミル『拳は疲れるので叩きます』
イデア『待って待って!!みんな落ち着いて!話せば分かr』
『『『問答無用!!!』』』
激しい打撃音とイデアの悲鳴がタルタロス中に響き渡った
イデア『酷い..』
ヴィル『あら、随分と男前になったじゃない』
レオナ『ああ。前よりイイ顔になったなぁ?』
イデア『う、うそふへぇ〜(う、嘘つけぇ〜)!!』
バカにしたような笑みを向けられ、顔をパンパンに腫らしながらイデアは抗議した
ヴィル『..さて。それじゃあ..イデア。また学園で』
イデア『..え?』
"また学園で"と再会を約束する言葉がかけられるとは思ってもみなかったイデアはポカンと暫く固まった
イデア『あ、えっと..みんなの記憶もそのままだし..』
レオナ『あ?記憶?』
イデア『あっ。いや、な、なんでもない。せ、拙者もSSR前代未聞の問題児の仲間入りをしちゃったわけで。この後は今回の事件の首謀者として、多分世界中から責任を追及されると思うし..その覚悟も、できてますし..
だからもう学園には戻れないと思うよ』