第78章 *最終決戦*
レイラは既に構えられた槍の最後尾に立つと、ペンを掲げ魔力を槍へと注いでいく。レイラの魔力を吸ったことで、槍は更に神々しいほどの輝きを纏い、先からエネルギーが膨れ上がっていく
それを見て焦るイデアは槍から離れようとするが、ノアの放った闇の手にしっかりと足を拘束され全く動かないまま
ならばと思いオルトの攻撃で槍を破壊しようと振り返るが、そのオルトは何故か酷く消耗した様子で、その体はぐったりと前に倒れかけていた
オルト『うう..兄ちゃん..僕もう..落ち..ちゃう』
イデア『オルト!何でそんなに..あ、あれは..』
項垂れたオルトの肩の後ろから、黒く光る何かが飛び出したように突き出ているのが見えた。それは先程二人を凍らせた氷の華。破壊された際に僅かに残った欠片がオルトの体にくっついたまま、彼のブロットを吸い続けていたのだ
ヴィル『今よ!雷霆の槍で最後の一撃を!』
ルーク『狙いは任せておくれ、毒の君』
エペル『ありったけのパワーでぶっ飛ばしてやる!』
『絶対に、世界のリセットなんてさせないんだから!』
ユウ『グリムのことも、返してもらいますからね!』
4人の魔力により最大限まで高められたのを肌で感じると、ヴィルは槍の発射に手をかけた
ヴィル『いくわよ!』
『『『はあああああ!!!!』』』
ヴィルの掛け声に合わせて一気に魔力を解き放つ。槍の先端から溢れんばかりに凝縮されたエネルギーが雷撃となり、真っ直ぐにイデアたちを直撃した
バリバリバリバリ!!!
『『!!』』
強烈な雷撃が全身を砕くような痛みを与え、オルトは叫ぶ声も上げる余裕もなく、段々と気が遠くなるような感覚に陥っていく
オルト『もう少し..もうすこし、だっ..たのに..』
イデア『ぐぅ..っ、オ、オルト..!』
オルトとのパスが途絶え、オーバーブロット状態が解けたイデアは元の姿へと戻っていく
ルーク『はっ!オルトくんの体が崩れ始めている!』
エペル『チャリオットっと限界まで寄せら!ユウ、レイラ、オルトさ取り込まれだグリムっと引っ張り上げろ!』
ユウ『分かった!』
チャリオットがオルトの肩付近まで近づけられ、ユウとレイラは一斉に手をグリムへと伸ばしていく
『『グリムー!!』』