第75章 *拡大デンジャー*
レオナ『ルークに、エペルに、ユウとレイラだと?なんでてめぇらがこんなとこにいる!』
ルーク『我が友の危急存亡の時ゆえ、馳せ参じたのさ!』
ジャミル『本部内はかなり複雑に入り組んでいたはず..どうやってここまで!?』
ルーク『その話は後にしよう』
喜びに満ちていた表情を引き締めると、棺に閉じ込められたカローン達へと視線を移す
カタカタと棺が音を立て始め、徐々に消えていこうとしていた
エペル『そろそろ僕の魔法が切れちゃう。みんな、来るよ!』
ヴィル『あんたはユウと一緒に後ろで待ってなさい。すぐに終わらせてくるから、そうしたらもう一度抱きしめさせてちょうだい』
『ぐすっ..ん..』
ヴィル『良い子』
深紅の果実の効果が切れ、目覚めたカローンたちが再び管制室を襲ったが、ルークたちの合流という戦力が増えたおかげで誰一人負傷することなく倒すことができた
そして落ち着いたところで、ルークによる嘆きの島までとこの管制室までの追跡を説明が行われる中、レイラは再びヴィルの腕の中に収まっていた
『..ふぅ..』
ヴィル『もう涙は引っ込んだかしら?』
『ん』
ヴィル『そう。にしても、まさかうちの寮服を着て現れるなんて。まあ、ルークがかけたんだからそうなるわね』
『似合わない?』
ヴィル『逆よ。よく似合ってる。このまま寮生にしたいくらいだわ』
『んふふ、そっか』
レオナ『おいヴィル。いつまで抱きしめてんだ。いい加減そいつを寄越せ』
不機嫌そうに顔をしかめるレオナに、ヴィルは勝ち誇った顔で腕の力を強めた
ヴィル『あら、この子が選んだのはあたしよ?今だってこんなにしがみつかれてるんだもの』
レオナ『ああそうかよ。俺もいきなり攫われて隔離されて検査されて怖ーい目に遭ったのに、再会の喜びもなしに放置されて..悲しいなぁ?』
ヴィル『あんた、ほんと面倒な男ね』
『!!あ、レオさ..』
わざとらしい言葉にも関わらずハッと顔をあげると、レオナの方へ行こうとヴィルの腕を軽く叩く
『ヴィルさん。レオさんのとこ行っちゃだめ?』
ヴィル『あんたって子は..いいわよ、行きなさい』
『ありがと』