第75章 *拡大デンジャー*
職員『ひ、ひぃい..!』
ユウ『うわっ!』
恐ろしさのあまり職員は崩れ落ち、体を震わせながら後ずさる
『『『排除!排除!ハイジョ!ハイジョ!』』』
エペル『あいつら、俺たちをビームで消し飛ばすつもりか!?』
ルーク『恐らく私の魔法障壁では耐えられない!みんな走れ!カモシカよりも速く!』
ルークの一声で全員走り出した。しかし、ユウと職員の二人の姿が見えず振り向くと、3人の後方で逃げ遅れていた
職員『こ、腰が..腰が抜けて動けない..っ』
ユウ『しっかり!』
エペル『ユウとおじさんが逃げ遅れた!』
『っ、ユウ!!』
走っていた最後尾のレイラはいち早く気づき、すぐに踵を返して走り戻る
エペル『レイラ!戻ったらだめだ!』
エペルの声を背中に受けつつも、ユウたちの元まで戻るとペンを構えて二人の前に立ちカローンと対峙した
ユウ『危ないからだめだよ!早くルーク先輩のところへ、』
『いいからその人を立たせて早く逃げて!』
ユウ『〜〜っ!早く!頑張って立ってください!』
職員『うっ..ぅぅっ!!』
必死に立とうとするが一度抜けた腰は力が入らず、ユウはできるだけ引っ張る形で遠ざけようとした
その間にもカローンたちはビームの装填が完了しようとしていた
ルーク『くっ!耐えきれるか分からないが、私の全力の魔法障壁であの3人を..』
カローン『魔導ビーム、再装填完了。ターゲットロックオン』
『絶対に二人を守る..あっ!!』
ビームの前に魔法でカローンたちを倒そうとペンを振りかぶるが、一体のカローンによってペンを弾き飛ばされてしまった
『っ!』
せめて二人だけはと両手を広げて庇うように立ち塞がる。カローンの向けた武器からビームの光が点る
ルーク『レイラくんっ!!(間に合ってくれ!)』
エペル『(俺、また見てることしかできねぇのか!?役立だず!ここまで何しに来た!何もできずに見てるだけなんて、もう嫌だ!それに約束しただろ!あの子を絶対に守るって!!)』
ビームが放たれようとしているその瞬間がやけにゆっくり感じ、レイラは覚悟を決めて強く目を閉じた。どんな痛みが来るか分からないまま
エペル『させるかぁあああーー!!』