第74章 *心境オープン*
ルーク『君の力には恐れ入ったよ。そんなところで気づかれるとはね』
『それに、あの化粧品って液体でしょ?だったら、多分..ヴィルさんになら色々使えるかも』
『『??』』
『ううん。それよりどうするの?』
ルーク『最新の技術を備えた嘆きの島での予期せぬ停電。全ての検査を終了し学園に戻るのを待つばかりだったはずのヴィルの移動..もしかすると、本部内でなにかトラブルがあったのかもしれない』
ユウ『グリム、大丈夫かな..』
『もしかしたら凄く慌てて、寂しいって、助けてって言ってるかも。早く行かないと』
ルーク『オルトくんがこの施設はS.T.Y.X所員の研究施設だと言っていた。ということは..』
少し考えたあと、ドアの近くまで行くとその周りの壁を手で触りながら時折コンコンと音を鳴らして何かを探し始める
エペル『ルークサン?なんでドアの周りをあちこち調べてるんですか?』
すると何かの凹みに手が触れ、引っぱると壁の一部がまるで蓋をしていたかのようになっており、外すとレバーのようなものが現れた
ルーク『あったぞ!非常用のドアコックだ。これを引けば..っと!』
レバーを思いっきり引くと、プシューという音ともにドアが開かれた
エペル『すごい!ドアが開いた!』
ルーク『研修施設は行動を制限すべき被検体を収容する施設ではないはずだろう?つまり、万が一の時は内側から開けられるんじゃないかと踏んでいたんだが..どうやら当たったようだね。
とにかく、私達も本部へ向かってみよう。なにもないならそれに越したことはないが、どうも胸騒ぎがする。レイラくんの感じたというオーバーブロットの気配も、無視できないからね』
真剣な面持ちで身なりを整えると、マジカルペンをしっかりと握り3人へと振り向く
ルーク『3人とも、私の後ろをはぐれず着いておいで』
『『『はい!』』』
大きく頷いた3人を引き連れて、ルークは部屋を出て本部への道を歩き始めた
『狩人さん、すごいね』
ルーク『見直してくれたかい?』
『ちょっとだけ』
ルーク『ちょっとだけ、か..』
エペル『(めちゃくちゃ嬉しそう)』
ユウ『(#^ω^)』