• テキストサイズ

【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第74章 *心境オープン*





エペル『えっ//な、なんで僕!?』


『ダメ?』


エペル『ダ、ダメじゃ..』


『じゃあ、して?』


エペル『うっ//..ちょ、ユウクン!!』


ユウ『レイラ、僕じゃだめなのかな?』


『後でね』


ユウ『てことだから早く抱きしめて。そして早く代わって。今すぐに!!』


エペル『え、あ..はい。じゃ、じゃあ、失礼シマス』


ユウの気迫と自分が来るのを待っているレイラの表情に根負けし、ドキドキする鼓動をそのままに、ぎこちない動きで抱きしめた


フワリと香ってきた花のような優しい甘い香りが更に緊張を高ぶらせた


エペル『(わっ、女の子ってこんな細くて柔らかいのか!?それに、凄く良い匂い..)』


自分好みの香りにクラリとした感覚が襲ったかと思うと、まるで花に誘われる蝶のように体が勝手に動き、首筋に唇を寄せ軽く触れた


『んっ..』


エペル『美味しそう..』


『ひゃぅっ//』


ペロリと生温い感覚に体が震え甘い声が上がる。その瞬間、体を包んでいた温もりがバリッと剥がされた


ユウ『な〜にしてるのかなぁ?エペルくんや』


エペル『えっ?あ、ごめんっ//!!違っ、気がついたら勝手に、』


ユウ『言い訳無用!!!』


エペル『ちょ、待で!!』


鬼のような形相でエペルを追いかけ回し部屋の中をぐるぐると走っていく二人を微笑ましそうに見つめていたルークは、寝起きでまだ頭が覚醒しきっていないレイラの元へと歩み寄る


『二人とも、どしたのかな?』


ルーク『君の芳しい香りに引き寄せられ、少しいたずらをしてしまったエペルくんが、ユウくんの怒りに触れてしまったようだね』


『そっか..』


ルーク『なんともないかい?』


『ん。林檎くんのあったかいのなくなって寂しいけど』


ルーク『兎の君。彼に代わって私ではお気に召さないかな?』


『....』


どうかな?とニコニコ笑みを浮かべながら先程のレイラと同様に両腕を広げると、少し嫌そうな顔を向けて心なしか座る位置を遠くずらす


ルーク『ううん..残念だね。先程抱きついてくれたから、少しは心許されたと思ったのだけれど』


『あれは..余裕、なくて』


ルーク『分かっているとも。だが一時だけでも身を委ねてくれた事、私は嬉しかったよ』



/ 1858ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp