第74章 *心境オープン*
『ん..すぅ..』
ユウ『良い子良い子..』
エペル『わっ!今のすげえ!』
ルーク『なんて華麗なアクションなんだ!確か彼はスタントを使わずに自らで全編アクションをこなしたと聞いているよ』
エペル『たげかっけぇ!俺もこんな..あっ、ごめん、レイラチャン起きちゃってない?』
ユウ『ん?大丈夫だよ、ぐっすり眠ってる。割とそこまで大きな声出しても起きないから』
エペル『良かった。それにしてもレイラチャンって、結構眠ってるときが多い気がする..かな?まるでレオナサンみたいに』
ユウ『う〜ん。確かに僕も思ってたんだ。この子、魔法いっぱい使った後とかストレス感じた時とか、あと寒い時とかによく眠っちゃうんだよね』
ルーク『ふむ..彼女はそういう身体の疲労などを感じる度に眠ることで回復しようとする、ある意味習性..癖がついているようだね』
ユウ『癖、かあ..』
サラリと横髪をはらい真っ白な頬に手を滑らせながら呟くと、少し困ったような表情でルークへと視線を注ぐ
ユウ『あの、こういう癖って獣人だと普通なんですか?もしそうじゃなくて何か悪いことだったら..』
ルーク『確かに獅子の君はライオンの性質上、よく睡眠をとっているけれど、兎は特に睡眠を多く取る生き物ではないね。これは恐らく彼女特有だろうが、授業や生活に支障がないなら気にする程でないと私は思うよ』
ユウ『そう、ですか』
エペル『少し心配、だね。寝ることが多いって、それだけストレスを抱えてるってことだから』
ルーク『兎という生き物は非常にストレスに弱いとされている。その性質上、ということもあるかもしれない。とにかくまずはこの一連の事件が終わらないことには、彼女は安心できないだろうね』
眠るレイラを見つめながら、早く安心に満ちた笑顔が見たいと3人は心の中で静かに思った
『んぅ..ん?』
ユウ『あっ、ごめん。起こしちゃった?』
身じろいだあとゆっくりと体を起こしながらユウの問いに首を横に振った
『林檎くん..ギュッてして』
両腕を広げてねだると、途端にエペルは顔を真っ赤にして慌て始めた