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無惨様、令和に降臨す【鬼滅の刃】

第4章 無惨様、アパートにいらっしゃる


「自分から寝床に誘うとは、なかなか大胆な女だな」
「ほぁっ!?」
 振り返ると、いつの間にかベストも脱いだ無惨様が隣に寝転がっていた。シャツがはだけてて、程よく鎖骨の浮き出た胸元が覗いてて、なんだかセクシーだけど、そういうことじゃない!

「ななな、なにやってんですか」
「先に行って私を待っていたのは、貴様の方だろう?」
「待ってませんよ! 友達に返信してただけで――」
「ふむ、またその光る板……すまほとやら」
 無惨様はそう言って、私のスマホをパッと取り上げる。
「文字が書かれている。すまほは、色々なことができるんだったな」
「うう……はい。ちなみに今使ってるのは、手紙みたいな機能です……」
「手紙……」

 無惨様は現代の知識はないけど、頭は良いみたいだ。だから今の説明だけで、ある程度把握したようだった。
「成る程。つまり、この文字の内容は、お前と友人の文通ということだな?」
「そうです、それです! おぉー、さすが!」
「馬鹿にしているのか」
「め、滅相もない!」
 私は、思わず目を瞑った。また首を弾き飛ばされると思ったからだ。

 ……だけど、無惨様はそうはしなかった。私の首元に手を遣ったかと思うと、そのまま顎へと指を滑らせた。

「……ん」
 唇に、生暖かいものが触れる。口付けられているのだと気付いたのは、目を開けてから数秒経ってのことだ。伏せられた長い睫毛が、私の目の前にあって――
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