第1章 小学生時代 ー三年生ー
「それで、どこで告白するの?」
「西公園。……緊張する〜!ねえ、二人だと緊張しちゃうから一緒にいて!」
告白を友達の前でする方が普通は緊張するんじゃないか、と疑問に思った。
「いいよー。あ、そんならかず君たちも呼んで、皆で遊んでいるときに渡しなよ。皆に配って、涼くんに渡すやつにだけ手紙入れてさ。そしたら自然だよ!」
「ほんとだ、すごい。ありがとう!」
俺はその義理でもいいから欲しい。
しかし、俺も行って良い?なんて言う勇気はなかった。
そこで俺は当日その公園に偶然を装っていけば、もらえたりするのではないかと思いつく。
放課後、友達に協力を頼みに行った。
「おい颯太、十四日あいてる?」
帰り道に突然そう尋ねた俺の意図が分からず、颯太は怪訝な顔をしている。
「あいてるけど、なんで?」
「いや、遊ぼうと思っただけ」
「いいね。なんか西公園は女子たちが話してたから南公園にしようぜ」
「……そうだな」
南公園と西公園はそれなりに近い。まだ機会はある。