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空白の記憶

第2章 Story-0 empty


0-3 歩く、歩く

公園から出て歩き続けた。
髪に守られていた首がさらけ出され、少し肌寒くなっている。
彼はとにかく彷徨った。
数人、人間と擦れ違うが誰も彼に声をかけない。
声をかけないばかりか、目を向ける者もなかった。
皆がみんな、彼の存在を認めはしなかった。
そこには、誰もいないと言う様に、彼に向かって歩くものもいた。
その度、人間は彼の体を通り抜けていった。
まるで幽霊の様だ。どちらがかは解らないけれど。
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