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空白の記憶
第2章 Story-0 empty
歩いた結果、元の公園に戻って来た。
夕方になったので、子供も大人も温かい我が家へ帰る様、準備をする。
彼はそれを見て、俯いた。
理由は解らない。視界に砂の地面が広がる。
(独りなんだ…)
赤黒い字が、心の中に浮かんで消えた。
白く、だだっ広い世界に…。
涙も出なければ、表情も変わらないのに、ただ白い中に言葉を落とす。
前を向き直すと無人の公園。
誰も居ない。彼は虚しく思ったに違いない。
古く汚いブランコに、腰をおろした。
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