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【YP】明日もきみは風になる。

第1章 春は出会いの季節です。




〜✽〜✽〜✽〜


私が、部活動に求めるものは一体何なのか。改めて考える。


友情、汗、涙、努力………


って、スポ根か。


少年スポーツ漫画のキーワードのような単語が並ぶノートの隅を見て、私はため息をつく。


こんな記述を見られたら本当に恥ずかしいけど、でも突き詰めて考えると、実際これが私の求めていることだった。


私はまず第一に仲間が欲しかった。
同じ目標に向かって努力し、支えあい、一喜一憂できるような。


最初に見た小野田くんと今泉くんのレースのときも、この前のウェルカムレースも。
巻島先輩が言ったようにレース中は本当に夢中で、まるで自分が走っているかのように心臓が苦しかった。


ずっと、白熱できる何かを心が求めていた。それは、自転車なんじゃないか。小野田くん達と過ごす日々なんじゃないか。そんな思いは日を追うごとに強くなっていた。


思えば入学したその日から自転車との縁は濃く、まるでそちらの道を行く必然性がある故にアニ研が活動休止していたのではとすら思えてきてしまう。



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