第3章 錯覚
『はあ…早く会いたいな』
炭治郎くんの事を思い浮かべながら、体育館の入口で炭治郎くんたちを待つ。
ずっと立っとくのはキツいから、階段に座っている。
『まだ練習中なのかな……』
早く来ないかな、と思いながら10分以上待っている。
『(自分から音楽室に行って会いに行っていいかな…)』
でも、もしまだ練習中だったら。
会いに行きたいけど、練習の邪魔にはなりたくない。
『うーん……』
見るだけなら。
音楽室の外からそっと様子を見れば邪魔にならないかも。
炭治郎くんの顔を見て、癒されよう。
炭治郎くんを見るだけで疲れが吹っ飛ぶから。
色々悩んだ結果少しだけ音楽室に行って、炭治郎くんたちの様子を見に行く事にした。
『よいしょ……』
私は立ち上がって、炭治郎くんたちがいるであろう音楽室に向かった。