第3章 錯覚
その伊黒先生はネチネチしていて私は苦手。
伊黒先生の目が本当の蛇みたいで、少し怖い。
でも瞳の色が左右違うオッドアイで、綺麗だなと初めて見た時に思った。
上手く表現出来ない独特の雰囲気が伊黒先生にある。
宇髄先生みたいに伊黒先生も女子にモテている。一部の女子にだけど。
綺麗な顔してるから、分からなくもない。
伊黒先生だけじゃない。
他の先生たちもモテている。
冨岡先生だって………。
『………』
じーっと、冨岡先生の方を見る。
「………なんだ」
冨岡先生の顔を見ていると、ばちりと目が合った。
『いっ、いえ…』
目が合った瞬間、少しドキッとした。
『(炭治郎くん、早く来ないかな………)』
冨岡先生と2人きりはやっぱりなれない。