第3章 錯覚
どういうことか考えていると冨岡先生が来て名前を呼ばれた。
「竈門、、呼んだだろう。早く来い」
『げ……』
このまま外に出ようとしたけど、逃げれなかった。
冨岡先生はそれだけ言って歩き出した。
伊之助くんにごめんと、一言いって冨岡先生の後をついて行った。
向かってる先は教官室だ。
『はあ…』
なんで私がこんな目に…
教官室に入ると善逸くんが先にいた。
──善逸くん偉いな
他人事のように感心する。
早く終わらないかな。
ほとんど先生の話聞かないでずっとその事が頭に浮かぶ。
何分経ったのかな、早くサッカーがしたい。
「おい、。聞いているか?」
『っえ、は、はいっ…!』
聞いてないのバレたかな。
「終礼が終わったらすぐに来い。放課後竈門と我妻は体育館の床磨きだ。」
わ、わたしは……?
何するんだろうと冨岡先生の言葉を待った。
「は教官室の掃除だ」
『えっ…』
私ひとり!?
「それとグラウンド15周。以上。戻っていいぞ」
ポカーンと呆然とする。
一人で掃除だなんて寂しすぎる。
『冨岡先生ってやっぱり鬼教師』
小さな声でぽつりと呟いた。
理不尽に怒られるし、なんでこんな先生の事が気になって頭から離れられないんだろう。
目を瞑ってはあ……とため息をつく。