第3章 錯覚
学校に着くと、靴箱を確認する。
見てみるとまだ炭治郎くんの靴はない。
いつもならこの時間にはいるのに。
遅刻かな、そう思いながら靴から上履きに履き替えた。
そして、階段を上る。
また1時間目が体育で、遅れないようにする為にホームルームの前に体育服に着替えに行く。
女子の更衣室から出て、教室に戻る頃には炭治郎くんは来ていた。
『おはよう、炭治郎くん』
「おはよう」
私の1日は炭治郎くんに挨拶をしてから始まる。
『今日遅かったね』
「ああ、家の手伝いをしていたんだ」
気になって聞いてみたけど、炭治郎くんは家の手伝いをしていたなんて偉いなと感心した。
『来ないのかと心配してた』
私がそう言うと炭治郎くんは困ったかのように、苦笑いした。