第3章 錯覚
掃除が終われば、5、6時間目の授業を受けた。
少し眠かったけど、寝ずにしっかり先生の話を聞いていた。
それからは、いつも通りに炭治郎くんと帰った。
次の日。
私は学校に行くか悩んだ。
理由は体育があるから。
私はベッドの上でごろごろする。
1時間ならまだしも、何故か2時間もある。
2時間はキツくて「休みたい」という感情が芽生える。
『どーしよ……』
枕に顔を埋めて、考える。
それに冨岡先生のことだってある。
最近は何もないけど、あの事は忘れられない。
正直いうと、あの時から冨岡先生のことが気になってしまってる。
頭が冨岡先生のことでいっぱいになる時がある。
そんな気持ちで体育の授業なんて受けれない。
自分だけが気にしているって分かっている。
けど……
不安な気持ちを心の奥に閉じこめる。
『よしっ…』
きっと今日も何もない、何も起きない。だから大丈夫。
私は行くことを決めて、ベッドから出て立ち上がった。