第3章 錯覚
後ろにあるカバンから教科書とノートを取り出す。
『範囲どこからどこまでだっけ?』
「教科書は16ページから24ページまでだぞ」
炭治郎くんに教えて貰って、教科書とノートを開く。
「あれ、それって不死川先生か?」
炭治郎くんはノートの隅っこに描いてある落書きを見つけた。
『うん!』
「と言うか全然ノートとってないじゃないか…」
炭治郎くんは呆れながら言う。
『だって数学難しいから…』
ほとんど数学の授業は寝ているか、落書きをしているか。
「ならちゃんと授業受けないと」
『が、頑張る……』
と言ってもテストまでに数学の授業は1回もないけど……
「じゃあ、勉強するか」
炭治郎くんはそう言って、私に問題を出した。