第2章 補習
変な声が出て咄嗟に口を手で抑えた。
『や、まって…っ、えっ』
──どうして先生は私の胸を触るの?
状況が上手く理解できていない。
現実逃避する。
──冨岡先生の時と同じで……
一瞬だけ冨岡先生のことが頭に浮かんだ。
どうしてこんな事になっているのか意味分からない。
そう思っていると
ガラッ
ドアが開く音がして、心臓が止まりそうになった。
心臓がバクバクうるさい。
「先生、今度の美術展に出す作品を持って来たんですけど…」
来たのは先輩の男子生徒だった。
宇髄先生はぱっと手を離した。
「お、そうか。じゃあその作品は隣の部屋に
置いとくか」
宇髄先生は先輩の人の所に行って、作品を見た。
「よく描けてんじゃん」
そう言って宇髄先生は先輩と隣の準備室に行った。
2人がいなくなった後も、心臓がバクバクしていた。