第2章 補習
隣りの美術準備室の部屋で、少しでも顔の熱が下がるように時間を潰した。
そして深呼吸をして、美術準備室から出てゆっくり机に美術室に戻る。
まだ顔赤いかな、赤かったらどうしよう。
緊張しながらそーっと、ドアを開けた。
座って持ってきたポスターカラーを机の上に置く。
私がふう....と息をつくと先生は指摘した。
「おいおい、これポスターカラーじゃなくてオイルパステルだろ」
『えっ』
─違うの持ってきちゃった....?
「まあ、オイルパステルでもいっか。使うのは初めてか?」
先生は怒るどころか、少し嬉しそう。
『は、初めて、です....』
怒らない先生に私は目をぱちくりさせる。