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初恋リセット【ハイキュー!!】

第1章 また会えるよ




<おはよう。昨日はお疲れ様!俺たちは今日決勝だからさ、花菜はウシワカじゃなくてちゃんと俺のこと応援しててね!>


まったく徹先輩は相変わらずだ。


彼──及川徹とは、同じ中学の出身である。
北川第一中学校の先輩であり、何かとお世話になってきた。

と言っても及川だけでなく、岩泉や影山など北一出身の者たちは大抵中学からの知り合いだ。


どっちも応援します!と返事を打つと、花菜は長めの髪を結んで動きやすいジャージに着替えた。


「行ってきます」


母の仏壇の前に立って花菜は笑顔でそう言った。

ここのところ、部活の練習が忙しかったので自分のランニングに出るのは久々だ。靴紐をきゅっと結ぶと花菜は元気よく玄関の扉を開けた。


決勝戦はどうなるだろうか。


インターハイ決勝戦 ──

青城と戦うのは県内最強と謳われる白鳥沢。全国三本の指に入る大エース、牛島若利が所属するチームである。

今年に入り、1年生が入部してから烏野もかなり強くなった。それでもまだ青城にはかなわなかった。


悔しい。みんなが本当にベストを尽くした結果だから尚更。


中学の後輩だった飛雄が入部してきたときは少し驚いたが、彼だって中学のときとはもう違う。

仲間の存在を認めた飛雄は、きっと今までとは段違いに強くなっていくはずだ。そしてそれは他のメンバーたちも同じで。


「私もまだまだ努力が足りないな…」


少しでもチームの支えになれるように。潔子先輩のような完璧なマネージャーになれるように。

ランニングを始め、家を出てから5分程度が経過した。ゆるやかな坂道を駆けると及川たちが通う青葉城西高校が見えてくる。


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