• テキストサイズ

初恋リセット【ハイキュー!!】

第4章 新しい仲間




─ なんて そんなことを思う自分が少し恥ずかしくなる。


「美羽はいないの?」


「へっ?」


「彼氏とか… その、好きな人とか」


「わ、わっ、私はそのぅ」


予想外のピュアな反応に花菜は少し驚いた。
ふわふわ小動物系な彼女は、男の子からの人気も高そうだけれど。

オロオロと目線で辺りを見回した後、美羽は花菜の耳元でコソッと呟く。


「絶対に内緒だからね…っ?」


「うん」


「彼氏はいないけど、好きな人ならいるんだ。その…先輩なんだけどね」


「おおっ…!」


「でも全然だめなの。というよりまともに話したことすらないし、ただ見つめてるだけで私は十分だし!」


膝の上できゅっと掌を握り美羽は天井を見上げた。恋に疎い花菜にすら、いまの美羽の想いがひしひしと伝わってきた。


「本当に好きなんだね。その人のこと」


「へっ」


「だって美羽の想い、私にまで伝わってきたもん」


これでも元セッターだ。洞察力には人並み以上の自信がある。


「勿体ないと思うけどなぁ。せっかく そんなに好きになれる人がいるのに、見てるだけで十分なんて」


「好きな人の前に出た途端に緊張して声すらまともに出ないんだよ…?」


「そうかな?美羽の性格ならきっとすぐ打ち解けられると思うけどな」


向けられた優しい笑顔に、美羽は思わず固まった。
かと思えば、今度は肩を揺らして可笑しそうに笑い出した。


「花菜の笑顔見たらなんか変に自信が湧いてきちゃった。ありがとね」


「う、うん?」


よく分からないけれど美羽の力になれたのであれば良かった。


「私もうちょっと頑張ってみるよ。花菜も彼氏さんと仲良くねっ!」


「だ、だから彼氏じゃないってば…」


/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp