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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第11章 :番外編 夜会❶〜彼女のパートナーは誰?〜



リンとジャンは、街のある洋服店の前にいた。

『ジャン、ここに入ってもいい?』

「別に構いませんが…」


そこは…どう見ても高級洋服店だった。

外観やショーウィンドウを見ても、到底自分達訓練兵に手が出せる場所ではない。
そんな場所に小柄な少女が躊躇なく、普通に店内に入って行く。



『ハンス、久しぶり!』

「お嬢様!お久しぶりでございます。…しばらく見ない内に、素敵なレディになられましたな。」


初老の男とリンは昔からの知り合いなのか、とても親しげに話している。

(お嬢様??…リンさんって、金持ちのお嬢なのか?)


『ありがとう!実はね…また夜会に行く事になったんだけど、私のサイズってまだ保存してるかな?』

「夜会ですか、それは素晴らしい!勿論ございますが…まずは今のサイズをきちんと測りましょう!そこから調整すれば良いかと。」

『任せるわ。…ジャン、少し隣のサロンで待っていて貰える?好きなもの飲めるから。』

「えっ?はっはい!」

「こちらです。」

ジャンはハンスとは別の店員に、部屋を案内された。




その高級洋服店の隣には…サロンと呼ばれる、大きなカフェのような場所があった。
ジャンはその中の1つのテーブルに案内され、メニューを渡される。

そのメニューに金額は書いてなかった。

(やべぇ…これが時価ってやつか?)


「お連れ様、お飲み物はお決まりでしょうか?」

「いや俺は…」

(そんな金、持ってるわけねぇ!どうする?)

「お好きなものをお頼み下さい。全てサービスですので。」

「えっ、サービス?!」

(サービスって無料って事か?こんな高級店で、飲み物がタダで飲めるのか?)


「あっ…じゃあこの紅茶を。」

高級店の紅茶の味など、自分に分かるのか?

ジャンは自問しながらも注文した。

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