鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第10章 :少女とハンジの試み〜壁外調査:後編〜
『ライキ!』
リンが空に手を翳すと、獣は刀の姿に変化する。
そして捕獲対象である5m級巨人の脳天に、落雷が発生し火花が散った。
落雷により巨人は停止する。
リンは停止した巨人近くの壁上に立ち…いつの間にか刀から25cm程度の棒(バトン)に変化させその場でくるくると回すと、その棒に放電した火花が収束して行く。
そこから無数の雷の鎖が飛び出し、気絶した巨人を周りを取り囲んだ。
『縛(ばく)!』
少女の声が響き渡り、鎖は巨人を拘束した。
その不思議な光景に誰も動けなかった。
遠距離で様子を見ていたエルヴィン,リヴァイ達も、彼女の未知の力に圧倒される。
1番最初に動いたのはハンジだ。
「凄い…凄いよ、リン!君は最高だ!!」
そして強く少女を抱きしめた。
『痛いよ、ハンジ。あと…早く網〜』
「あ〜ごめん、ごめん!」
ハンジが手を大きく振って合図を送ると、壁上のカイル,ミタビ,イアンが動き…捕縛された巨人に網をかけ拘束した。
そうして1匹の巨人は…1人の死傷者を出す事なく、無事捕獲されたのだった。