鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第9章 :壁外調査〜幕間❷〜
「リヴァイ、リンはエネルギー切れか?」
「あぁ。」
女兵士:エリナを助けた後…エネルギー切れを起こしたリンはリヴァイの馬上で、そのまま意識が落ちていた。
「今回の壁外調査はリンのおかげで、確実に死傷者が減ったからな…疲れて当然だ。」
そう言ってエルヴィンは…リヴァイに横抱きされながら、気持ち良さそうに眠る少女の頭をくしゃりと撫でた。
「リヴァイ〜!リンどうしたの?」
「うるせぇぞ、クソメガネ!静かに話せ!」
ハンジが大きな声で叫びながら近づいた為、リヴァイは舌打ちする。
目が覚めてしまったか確認したが、全く動く気配はない。
「リンはただのエネルギー切れだ。そのうち目を覚ます。」
「良かった!リンは今回、かなり頑張ったみたいだね!私も見たかったよ〜彼女の勇姿を。」
そう言いハンジも少女の頭を撫でた。
「あっリヴァイ、リンは私が預かるよ!この子のエネルギー源(菓子)、今私の寝所にあるんだ。」
「そうか。おい…コイツを無理矢理、起こすんじゃねぇぞ!」
「分かってるよ〜大丈夫!」
ハンジはリヴァイから、リンを横抱きのまま受け取る。
「うわっ、リンめちゃくちゃ軽いね!これならリヴァイの身長でも、簡単に抱っこ出来るわ〜!」
「あ"?」
「じゃあね〜エルヴィン,リヴァイ、おやすみ!明日の帰路も、お互い気をつけようね〜!」
リヴァイに蹴られると予想したハンジは、そそくさと退散して行った。
「…………。」
「エルヴィン、どうした?」
「いや…何か嫌な予感がしてな。」
「奴ら(巨人)か?」
「いや具体的に何がというのは分からないが…明日、何かあるかもしれない。リヴァイも注意してくれ!」
「了解だ。」
2人は古城付近の暗闇を見つめ、明日の帰路を危惧した。