鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第8章 :少女の初陣〜壁外調査:中編〜
『準備は全て整ってるから、とにかくハンジはいつも通り振舞って!じゃないと…実行する前に、エルヴィンやリヴァイにバレるよ?』
「それは…困る。」
『まずはいつも通り任務こなして…その帰り際モブリット連れて、例の場所に来る事!いい?』
「了解したよ!」
身体を離し、リンの顔を見て笑った。
『はい、これ…ハンジにあげる!』
ハンジの左手首にガラス玉のような、何かの石で作ったブレスレットを通す。
石は太陽の光を反射し、宝石のようにキラキラ光っている。
「これは?」
『お守り!言っておくけど…作戦実行する前に、ハンジが死んだら意味ないんだからね!…必ず助けに行くから、諦めないで。』
「うん!!大好きだ〜〜!!!」
両手を大きく広げ抱きしめようとするが…両手を前に伸ばし、それを阻止する。
『それはもういいから。じゃあ後でね!』
「うん!」
ハンジはヒラリと馬に跨り、兵士の顔に戻った。
そして小柄な少女の姿も、小さな炎と共にその場から消えた。
「只今より…第34回:壁外調査を開始する。前進せよ!!」
エルヴィンの掛け声のもと、調査兵団は壁外へ出て行った。