鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第8章 :少女の初陣〜壁外調査:中編〜
「オイ!リン、さっきの話だが…」
「兵長、少し宜しいでしょうか?」
「あ?」
ペトラがリヴァイに断りを入れ、リンに向き直る。
「リンさん、そのショートパンツはとても可愛いですが…その下に七分丈のパンツを重ね着すると、もっと可愛いと思います!あとそれに…兵団のブーツも合わせたら、とても素敵になります!」
『えっ、そう?そっか〜分かった!じゃあ着替えてから行くね。…リヴァイ、壁外でもこれで…私を見つけてね!』
リンはそう言って髪の毛を揺らすと、鈴が【リリリン】と小さく鳴る。
そして手を振りながら、ハンジの方へ駆けて行った。
「ペトラ…」
「出過ぎた真似を…申し訳ありませんでした!」
「いや、助かった。アイツは見た目あんなだが…頼れる強い力を持ってる。何かあったら迷わず頼れ!」
「ハイ!」
(あの人が噂のリンさん…可愛い人だったな。無事帰れたら、また話したいな。)
ペトラは小瓶に目線を落とし微笑むと、大切そうにそっと懐にしまった。
そして表情を引き締め、馬上に戻った。