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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第24章 :7章 番外編2 犯人は誰だ?盗まれた◯◯



『あのさ…気になってる事があるんだけど。』
「ん?何だい?」

黙々と話を聞いてた少女が突然口を開き、全員注目する。

『ナナバの部屋の扉…直したの?ハンジに壊されたやつ。』
「あ〜勿論!すぐ業者に頼んだよ。」
「えっ、業者呼んだの?勿体ない!モブリットに頼めば、無料だったのに…。」
「修理費はハンジの給料から差し引くから、別に問題ないよ。」
「はぁ?何勝手に決めてるのさ!」
「ハンジが壊したんだから、ハンジが払うべきだろ!」
「だから〜モブリットに直して貰えば良いって、言っただろう?」
「モブリットは君の副官であって、何でも屋じゃないよ!」

ハンジとナナバの言い争いに、エルヴィンは頭を抱え言葉を発しようとするが…

「てめぇら、うるせぇ!」

リヴァイが先にキレた。

「おいリン、何が言いてぇ?」
『…業者来た日と窃盗が起きた日、重なってない?』

「「「「 ッ?! 」」」」

「…まさか…業者が?!」
『だって訓練中に起きた事でしょう?兵士が訓練サボってまで、下着を盗むとは思えないわ。この兵舎にそんな愚か者、いないでしょ?だって訓練は仲間の命だけじゃなく、自分の命も守る為に必要な事だもの。でしょう?』

少女は何でもない事のようにそう言い切り、紅茶を口に含んだ。

エルヴィンはフッと笑うと、立ち上がり少女の頭を撫でた。

「そうだな、リンの言うとおりだ。」
(この兵舎で何度も嫌な思いをしたのに…我々調査兵団を1番理解し信じてるのは、この子なのかもしれない。)

「流石だね、リンは。ありがとう!」
『ん?何が?』

無言で少女の頭を撫でるリヴァイとお礼を言うハンジに、少女はキョトンと首を傾げるのだった。




「犯人の目星は付いたけど…一体どのタイミングで、盗んだんだろう?作業中は監視してたんだろう?」

ハンジがナナバに問いかける。

「あぁ、兵舎の警備兵に頼んでいた。だが…先ほど確認したところ、その場を離れた時間帯があったらしい。」
「何で?」
「兵舎に不審物が届いたらしく…その確認を頼まれたようだ。」
「不審物?何それ?」
「結局…業者が使う道具だったらしい。手配が間に合わず、こちらに送ったそうだ。」

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