鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第23章 :7章 番外編 いじめと本音と制裁と
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「…まさか壁外調査の前日に、そんな事があったなんて…知りませんでした。」
ニファが入れたお茶を一口飲み、ペトラはため息を吐く。
今日は【女子会】
メンバーはリン・ナナバ・ペトラ・ニファ・ハンジだ。
しかしハンジは仕事が終わらず遅刻していた為…最近始めたこの会で過去に兵団であった出来事が話題に上がり、先に少女が話を聞かせていたのだ。
「私もその日は研究室に篭って、壁外調査の準備をしていて…騒ぎには全く気付かなかったんです。あの時は申し訳なかったです…」
ニファも自分の前にカップを置き、ポットをテーブルに置くとペトラの横に座り…少女にペコリと頭を下げた。
『大丈夫だよ。エルヴィンもリヴァイもハンジも居たから。』
少女は特に気にした様子もなく、笑顔で皿のフィナンシェを口に含んだ。
「それで…彼女達は最前線で、壁外調査に行ったんですか?」
ペトラはもう一口お茶を飲むと、少女に問いかける。
『うん、行ったよ。』
「彼女達を…助けたのですか?」
『うん。それが制裁した、条件みたいな感じだったし。』
「リンさんは…やっぱり凄いです。」
(私だったら…助けられたか、自信ない。)
ペトラの言葉に、全員同意だと頷く。
「…彼女達はその後、どうなったのですか?」
『壁外から無事戻った後、退団したんだって。最前線に行かされたのと、ハンジ達に怒られたのが相当効いたみたいだって…ナナバから聞いた。』
ナナバの顔を見つめると、頷き返した。
「あぁ。ハンジが珍しく、相当怒っていたからね〜かなりビビったんじゃないかな。」
「それは私もビックリしました!長く仕えていますが、あんなに怒った分隊長…初めて見ましたよ。」
ニファもナナバに同意し頷く。
「彼女達を許したのですか?」
『うん。私もモブリットにハンジの事聞いて、もういいかなって思っちゃったんだ…嬉しかったから。』
「嬉しい?」
『うん!エルヴィンやリヴァイが怒ってくれた事・ハンジが珍しく本気で怒ってた事…それが嬉しかったから。あっでも…服は弁償して貰ったよ?』
お茶を一口飲み、少女はニッコリ笑う。