鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第18章 :全ての始まり〜また会う日まで〜
話が終わると、次はナナバの前に立つ。
『ナナバ…ありがとう!ずっと言いたかった。貴女が此処に連れて来てくれたおかげで、私にもう1つ【帰る場所】が出来た。あの日、街で貴女に会えて良かった!』
ナナバはフッと笑う。
「最初は恨まれてると思ってたよ。兵舎に連れて来た時の第一声、忘れてないからね!」
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「ようこそ!調査兵団へ」
『えっ?!ここ…調査兵団なの?』
「ん?あぁ言わなかったっけ?私達は調査兵団の兵士なんだよ。」
『聞いてない!調査兵団って…あの目付き悪い、チビがいる所でしょう?!』
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『恨んでたよ〜最初は。でもあの【目つき悪いチビ】も、もう悪い人じゃないって知ってるから…大丈夫。』
後半はナナバの耳元に近付き、小さな声で囁いた。
それを聞き2人は笑い合う。
『ミケやゲルガー達にもお礼と…楽しかったって伝えて。』
そう言ってナナバの手に、少し重みのある袋を乗せる。
『私が作ったお守り。ミケ班全員の名前付きだから、ナナバから皆に渡してね!』
そう言いナナバの腕もぐいっと引き寄せ、背伸びをして頬にキスをした。
「ありがとう、リン。早く帰っておいで。いつまでも此処は、君の帰る場所だよ!」
『うん!』
ナナバは少女を抱きしめ、頭を優しく撫でた。