鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第18章 :全ての始まり〜また会う日まで〜
帰る日にちが決定し、見送りに来れたのは…エルヴィン・リヴァイ・ハンジ・ナナバの4人だけだった。
リンは何も持たず、いつもの真っ白なワンピースを着ていた。
フェイとライキは、荷物とマナの横に座り少女を見守っている。
『ハンジ…とりあえず貴女は毎日必ず何か食べて、3日に1度でいいから入浴する事!そしたら…2ヶ月に1回、入浴剤とボディソープ送ってあげるから。』
「えっ…本当に?!リンが作ったやつ?」
『香り調合はしてあげる。それからこれ…』
ハンジの腕にブレスレットを通した。
それは壁外調査の前日…お守りだと渡したブレスレットを再度預かり、改良したものだった。
『貴女は最初…本当に毎日しつこくて面倒で、イライラした事も沢山あったけど…いつの間にか一緒に居るのが当たり前になってて、気付いたら…大切な【友人】になってた。このブレスレットには私と、守護獣3体の力を込めてる。必ず貴女を守るから…お守りとして、肌身離さず持っていて。』
そう一気に言い終えると、ハンジの腕をぐいっと引き寄せ…背伸びして頬にキスをした。
「うん、分かった。リン…ありがとう!大好きだよ!!」
ハンジは少女をギュッと抱きしめた。
『お風呂と食事の約束破ったら、ブレスレット壊すからね…』
「も〜リンったら…分かってるよ〜!」
悪戯っぽい笑顔で軽く睨む少女の頭を、ハンジも笑顔で優しく撫でた。