鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第18章 :全ての始まり〜また会う日まで〜
「リン…本当にもう帰るの?もう少し居ても良くない?折角マナとも、仲良くなったのになぁ…」
兵門まで見送りに来ていたハンジが、離したくないと少女の両手を握りしめる。
あれから…
カナメを崩壊した郷で埋葬し、第2の郷へ続く扉の様子を見に行った。
フェイと契約したからか、固く閉ざされていた扉は光を放ち…すぐにでも開きそうだ。
マナを郷へ送る事と色々な報告の為、一旦郷へ帰る事にしたリンはエルヴィンにそれを伝え…その日すぐ送別会が開催された。
突然の会にもかかわらず、リンとマナからの支給により豪華な会になり…肉や野菜だけでなく、酒や菓子まで用意された。
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「でも君がまさか【結婚】が何か、知らなかったなんてね〜ビックリだよ!」
ハンジは並々と入った、酒のグラスを傾け笑う。
『私もカナメが郷を出てから、マナに真実を聞いてビックリした。結婚したら家族になれるって聞いたから、カナメがお兄ちゃんになってくれると思ったの。私は子供で…あまり外に出る機会もなかったから、そういう事よく分からなかったんだよ。』
「リンは純粋だったんです。だってこの子、私にも結婚しようって言ったんですよ?私と姉妹になりたいからって。」
アハハハハ
マナの言葉にハンジは爆笑する。
「呆れ通り越して、笑っちゃいました。そう思ってくれたのは、嬉しかったんですけどね!」
「リンは可愛いな。私とも結婚してよ!」
揶揄うように、ハンジは少女を抱きしめる。
『…………』
少女は無言で右手に刀を出現させる。
『電撃の刑!』
「悪かった〜ごめん、ごめんって!」
慌てて身体を離し、謝るハンジ。