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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第17章 :守れない約束〜終わりの始まり編 終章〜



フェイのいなくなったカナメを拘束するのは、実に簡単だった。

リヴァイはカナメの手首に縄をかけ膝立ちにさせると、その前に立ちカナメを見下ろした。

「随分あっさりと捕まったな。護る奴がいなきゃ、大した事ねぇじゃねぇか。」

(確かに、こんなにあっさり捕まるなんて…何かおかしいけど。)


リンはリヴァイの横にしゃがみ込み、カナメを見つめた。

『カナメ…聞きたい事がある。貴方はリトリートを探していて、利害が一致した者たちと一緒に郷を襲撃したと言った。その協力者は誰?』

「大人しく言え!」

少女の言葉に、リヴァイはブレードをカナメの喉元に押し付ける。

「…リトリートには多くの秘密がある。それを知ってる君は、何故あの郷が狙われるのかも知っているだろ。それを考えれば自ずと襲撃犯は分かる。」

(秘密?)
リヴァイは訝しげにカナメを見つめた。

『…狙われる理由は知ってる。私が知りたいのは…貴方達を統率し、郷を直接襲撃した人物よ。』

「それは……」






パンッ!






乾いた音が響く。


「ッ?!リン!!」

真っ先に反応したリヴァイが少女を後ろに倒し…頭ごと抱きしめ、その上に覆いかぶさった。

『なっ…何…?!』
「無事か?」
『大丈夫…だけど…一体何?』
「まだ動くな。今のは銃声だ!」
『銃…声?』

リヴァイはリンを起こし、抱きしめながら辺りを警戒する。

『ッ…マナは?!』
「私は大丈夫!フェイが守ってくれた。」
『良かった…』

リンはマナの無事な姿を確認し…リヴァイの腕をギュッと掴むと、詰めてた息をゆっくり吐き出す。


「リン!カナメ兄が!!」
『えっ…』

マナの声でそちらを見ると、カナメが血を流し倒れていた。

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