鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第12章 :運命の再会〜終わりの始まり編❶〜
少女はフルフルと首を横に振る。
『違う。ただ今ここでコレを壊したら、カナメに真実を聞く前に怪しまれる。まずは壊さず、呪力だけ消してみるよ。』
「そんな事出来るのか?」
『やった事ないけど…やってみる!そしてこれを付けたまま、カナメに会いに行って…真実を確かめる!』
「俺も行く。」
『それはダメ!リヴァイが来ると、余計警戒しちゃうから…兵舎の門で待ってて!必ず…帰って来るから。』
「…分かった。だが危険を感じたら、必ず俺を呼べ!」
『うん、ありがとう。』
いつもの笑顔に戻った少女にホッとしたが、一行に不安は拭えない。
(嫌な予感がする…)
リヴァイは眉間に皺を寄せ、舌打ちしたのだった。
「そういえばお前…さっきあの男に、何された?」
『えっと…握手したら手を触られて、突然抱きしめられたの。それが何か気持ち悪くて、怖くてそれに驚いて…。』
「あ"?抱きしめられた?!あの男…許さねぇ!!」
(あとでたっぷりと、躾ねぇとな!)
『怒ってくれるのは嬉しいけど、殺さないでよね!』
「安心しろ。」
(半殺しで勘弁してやる!)