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鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】

第12章 :運命の再会〜終わりの始まり編❶〜



『…子供の頃の約束って、今も忠実に守らなきゃダメ?』

「約束?例えばどんな?」

『お嫁さんになるとか、そういう…』

「あ〜そういうの子供の頃に、みんな言うものじゃない?幼馴染とか父親に。でも父親と結婚は無理だし、子供の頃と今は感情や考え方も違う。大切なのは、今の自分の気持ちじゃないかな?」

『今の気持ちかぁ…。…さっきね、同郷の幼馴染に会ったの。』

「うんうん。」
(友達に相談でもされたのかな?)

『何年もずっと郷の外で旅をしていて今日久しぶりに会ったんだけど、約束を覚えてるかって聞かれて…』

「約束?」

ハンジは2個目のパンを頬張り、お茶を一口飲んだ。

『それは確かに子供の頃に交わした約束で…覚えてはいたけど会えない間に気持ちも少しずつ変化して、この前久しぶりに思い出した時も【元気で、何処かで生きていてくれたらいい…】って思ったくらい。でもその約束はまだ生きてて、しかもお父さんとお母さん公認だって言われて…』

「うんうん。…ん?」

『その人の事は好きだけど、家族として仲間として大切で…。だから突然そんな事言われて…凄く困ってる。』

「そんな事って何?」

『【俺たちは婚約してる。お嫁さんにするって約束しただろ?】って…』

「えっと……友達の話、だよね??」

『はぁ?!ハンジ…ちゃんと聞いてた?私の話に決まってるでしょ!』

「ん?ん?えっ?つまり、その同郷の幼馴染っていうのは男で……君の?」


『親公認の婚約者。』


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