鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第12章 :運命の再会〜終わりの始まり編❶〜
先ほどの事には触れず…当たり障りない会話をしながら、2人は兵舎に辿り着いた。
「リン、いいな…必ず今日中だ。」
『分かってる。』
一言そう答えると、リンはそのまま兵舎内に入って行く。
その後ろ姿を見送り、リヴァイも執務室に戻って行った。
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リンは兵舎に入るとすぐ、ある部屋へ向かった。
コンコン
『ハンジ、お昼買って来たよ〜。…まぁもう昼じゃないけどね。』
「ありがとう!早速食べるね。」
ハンジはリンから紙袋を受け取り、中身を見て笑顔を向けた。
「モブリットの分も買って来てくれたんだね!助かるよ〜。」
『モブリットも昼抜きに付き合わせたんだから、ハンジが買いに行くのが筋だと思うけど?』
リンはそう皮肉を言いつつも3人分のお茶を入れ、テーブルに乗せる。
そして自分専用の、キレイな椅子に腰掛けた。
「あれ?今日はお茶に付き合ってくれるの?」
『うん…ちょっと相談があって。』
「相談?聞くよ!」
ハンジは紙袋から取り出した数個のパンを、モブリットが用意したお皿に乗せ1個頰張る。
モブリットも少女にお礼を言い、一緒にテーブルにつき聞く体制に入った。