鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第11章 :番外編 夜会❶〜彼女のパートナーは誰?〜
(あれ?あの子…)
集まって来た中に、見知った顔が見えたような気がして…リンは首を傾げた。
『ねぇミカサ、あの金髪で小柄な可愛い子…名前何て言うの?』
「…クリスタ・レンズ。リンさん、知り合い?」
『クリスタ…?』
(名前は違うけど、顔は知ってる…。)
「呼んで来る?」
『うん、よろしく!』
ミカサはコクンと頷き、クリスタと呼ばれる少女の元へ駆けて行く。
お菓子を貰い笑顔のクリスタは、ミカサから声をかけられ…リンの顔を見て驚愕する。
そして恐る恐る、近付いて来た。
「もしかして、リン…さん?」
『あっ、やっぱり〜ヒス…』
「お久しぶりです!!ちょっとこちらへ…」
名前を言いかけたリンの口を勢いよく塞ぎ、ダッシュで同期達から離れた。
「まさか、こんな所で会うなんて…」
『久しぶりだね、ヒストリア!名前が違ったから、ビックリしたよ。』
「実は…今その名は、名乗ってないんです。どうか内密に…。」
『そっかぁ…何か事情があるんだね、分かった!じゃあ、私の事も…秘密ね!』
唇に人差し指を1本充てる。
「分かりました。…ところでリンさんは今、どこに住んでるんですか?」
『調査兵団だよ〜。』
「えっ?それって…家の人は知ってるんですか?」
『知ってるよ〜だから大丈夫!』
ニッコリ笑う少女に、もう何も言えなかった。
「リンねぇ〜こっちで一緒に菓子、食べようぜ!」
「リンさ〜ん!このお菓子、最高に美味しいですよぉぉぉ〜!!」
『今行く〜!行こう、クリスタ!』
「ハイ!」
(昔の自分を知ってる人がいる…それを知っただけで、何故か少しホッとした。リンさんに再会出来て良かった!)
2人は急いで駆け出し、エレン達の元へ戻ったのだった。