鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第11章 :番外編 夜会❶〜彼女のパートナーは誰?〜
〈 訓練兵団 門前 〉
『ジャン、着いたよ!ねっ、門限に間に合ったでしょ?』
繋いでいた手を離し笑う。
「えっ…あっハイ。でもこれって一体…」
『また会えた時にね!…ねぇジャン、貴方はもう私にとって大切な友人なんだから…また困った事があったら相談してね!例えば…ミカサの事とか。』
最後の言葉は左腕をぐいっと引き寄せ、耳付近で囁く。
「ッ?!はい。…あのリンさん、1つお願いがあるんです。」
『なぁに?』
「俺が…いつか立派な兵士になったら、夜会で踊ってくれますか?」
『うん…いいよ、約束!』
満面の笑みで小指を立て、ジャンの小指と絡め合わせた。
「リンねぇ〜!!」
小指を離した瞬間、走り寄って来るエレンが見えた。
『エレン!ミカサ、アルミンも…ただいま!』
「「「おかえり!!」」」
3人纏めて抱きしめた。
ふと見ると、3人の後ろからサシャとコニーも現れる。
「リンさん、おかえり!無事だったんだな!」
「無事で良かったです〜!」
『うん、ありがとう!コニー、サシャ。』
3人を離すと…今度は背伸びをし、2人の頭をグシャグシャと撫でた。
『エレン、これ街で買って来たお菓子。沢山あるから、みんなで分けてね!』
箱を開けてエレンに手渡すと、サシャが真っ先に箱を除き込んだ。
「何ですか〜これは!私も…私も食べて、良いのでしょうかぁぁぁ〜!!」
『いいけど…1人で沢山食べちゃダメ!みんなで分けて食べる事。分けるのは…アルミンに任せる。よろしくね、アルミン!』
「リンさん、ありがとう!分けるのは任せてよ。」
アルミンがお菓子を配り出すと、他の同期達も集まって来る。