鈴の音が届く距離で〜始まりの章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第11章 :番外編 夜会❶〜彼女のパートナーは誰?〜
〈 調査兵団:執務室〜リヴァイside〜 〉
§ 任務報告〜エルド&ペトラ〜 §
ハンジがナナバからの情報を聞いていた同時刻…
リヴァイの執務室には、任務報告に来たエルドとペトラがいた。
まずエルドが口を開く。
「俺は駐屯兵団へ行って来ました。残念ながらリンさんはいませんでしたが、有力な情報を手に入れました。夜会に行く約束をしたのは、ピクシス司令のようです。どうやら司令は、巨人捕獲手伝いのお礼として…リンさんを自分の孫娘として、夜会でお披露目したいようです。」
「あ?孫娘だと?血縁関係なんか、元々ねぇじゃねぇか!あの禿げジジイ…」
リヴァイは腕を組み…チッと舌打ちした後、ハンジが書いた巨人捕獲報告書類を睨んだ。
「ペトラの方はどうだ?」
そうリヴァイに尋ねられたペトラを、エルドが横目で見ると…顔面蒼白になっていた。
「ペトラ、どうした?」
ギョッとし、様子のおかしいペトラの顔を覗く。
「あ、いえ…大丈夫です。私は…訓練兵団に、行って来ました。」
ペトラはどう見ても大丈夫じゃない表情で、辿々しく口を開き…少しずつ話し出す。
「リンさんは今朝、訓練兵団に来たそうです。私が行った時は既にいませんでしたが、目撃者を…発見、しました。」
「ほぅ?それで?」
リヴァイの眼光が鋭くなり、ペトラは萎縮する。
そしてゴクリと唾を飲み込み…意を決して、ゆっくりと口を開いた。
「訓練兵に知り合いがいるそうで、普段から頻繁に訓練兵団へ来ているそうです。そして今朝も、その知り合いと門前で会い…そのまま街に出かけた、そうです。」
「ペトラ、その情報は凄い手がかりだ。よくやったな!」
エルドは笑いながらペトラは見るが、相変わらず表情は固く…笑う気配が全くない。