第35章 謎解き
「クソがッ!!!!!!!!!!」
実弥が肩で息をする。箱には傷がちょっとついただけで、壊れる気配はない。
「ちょっと呼吸使っちまった!!びくともしねえし!!」
こんなに全力で叩いても、壊れないのだ。ただの箱ではない。
「特別な素材も使ってないように見えるのにな!」
「触った感じは金属とかじゃないよね〜。ちょっとお高いお菓子の箱って感じ。」
「そもそも、どうやって中にものをいれてこんなに綺麗に繋げたのか…。」
煉獄くんが首を傾げた。
「こんなもの寄越しやがって…!!嫌がらせか!?」
「そもそも、渡された経緯も謎だ。何でその人は霧雨さんが見舞いに来るとわかったのだろうなあ?こんなことをする人物に心当たりはないのか?」
「うーん、心あたりというか…。わざわざ私に久しぶりなんていうのはどう考えても元柱の人なんだよね。」
「じゃあわかんだろ。そんなにたくさんいたのか?」
実弥に言われた。
そういったことを考えなかったわけではないのだが…。
「比較的付き合いの少なかった人達で、残ってる記臆もちょっとなんだよねえ。だから、こんなことする人なのかはわかんない。」
「はあ、手懸かりもなしってか!」
「本当にどーしよう!!」
「うーむ…。」
煉獄くんがしばらく考え込んだ後、パアッと明るい表情を見せた。
「燃やそう!!!」