第35章 謎解き
私の部屋に、実弥と煉獄くんがいた。
なぜこのメンバーかというと…。
一番最初に誘ったのは実弥だったのだが、一緒に部屋でゲームをして遊んでいた煉獄くんがついてきた。
「本日は、この箱について!!!」
今日は祖父母がおでかけでいないのでやりたいほうだいであった。
「む?何だその白い箱は!」
「捨ててなかったのかよ!?」
そう。あの時、病室でもらったものだ。煉獄くんにもそのことを説明した。
「とにかく、中のものを取り出したいです!!」
「そんな奇妙なものは捨ててしまえばいいと思う!!」
「おお、煉獄わかってんじゃねえか。」
「ええー!!やだやだ!!絶対開けるもん!!名指しで渡されたんだよ!?なんかあるに決まってるじゃん!!」
二人は顔を見合せた。
「じゃあ、一人でやれよ。」
「何やっても開かないんだよーーーーー!!」
私がぶんぶんと箱を振り回す。
カラカラと音がするので、何かが入っているのは確かだった。
「むう、こんなに困っているのに見捨てるのも心が痛い。俺は協力する。」
「ほんとう!?ありがとう煉獄くん!!」
私はギュッと彼の手を握った。
「チッ、俺だけ帰るわけにもいかなくなっちまったじゃねえか。」
「あ、カエッテドーゾ」
「何でだよ」
結局帰る者はおらず、三人で箱について考えた。
「蓋がないならカラクリ箱かもしれん。」
「ああ、あのたくさんの仕掛けがあるやつ?」
「しかし…どうやっても反応がないな?」
「やっぱ、てっとりばやくぶっ怖そうぜ。」
実弥がギュッと拳を握りしめた。
「いいよ、思いっきりやってごらん。」
私は祖父の日曜大工用具からこっそり拝借したカナヅチを渡した。
「あ?いいのかよ。」
「私だってやったんだから。」
実弥はカナヅチを握り、力を込めて振りかぶった。