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夢より素敵な 3.5次元

第6章 美しい悲劇


「ゃっだぁぁ、も、イっちゃう、からぁぁ」

限界を訴えてみたものの、小狐丸は、

「それは喜ばしいことです」

更に動きを早め、私を導いた。
 
そして果てたばかりの私の身体を起こし、膝だちにさせると、また今度は斜め下から突き上げてくる。

「ぁっ、んんんんっ」
 
肩を掴まれ、前に倒れることさえ許されない。

感じるしか出来ない身体が恨めしい。

そのまま私をイかせると、今度は向き合って小狐丸の膝に跨がるような体位にされた。

「ぬしさま」

目の前には小狐丸の整ったが、野性味を帯びた顔。

その目に吸い込まれそうになって思わず目を閉じると、小狐丸に口づけられた。

啄むような優しいキス。

自分からも小狐丸を抱き締めて唇を押し当てた。

抱き締めあったまま舌を絡ませていると小狐丸が腰を動かし始めた。

僅かな刺激で達してしまう私に、

「ぬしさまが可愛すぎて離したくなくなります」

そう言ってまた腰を揺らしては私をイかす。

「そろそろ私も、よろしいですか?ぬしさまは満足されましたか?」

「んっっ。満足、したっ。満足、したからぁ、早くっっっ」

この深すぎる快楽の沼から抜け出したかった。

小狐丸に促すと、私の腰を掴み突き上げ、なかに吐き出した。

「ぁっ、あ…」

「あぁ、ぬしさま。愛しております」

言って既に力の入らなくなっている私に口づけてくれる。

「小狐、丸…?な、んで」

「私だってぬしさまと長い時間一緒にいたいのです」

だけど今日は…。

もうじきお盆ということで子どもたちは一足早く私の実家へ行ってしまった。3日後に私は日帰りで迎えにいくことになっている。

そして、旦那は会社の合宿という名の泊まりでの飲み会で今日は帰らない。

どちらにせよ一日半は時間があるのだ。

だからこんなことせずとも今日は長居ができたのに…。

だけど、もう頭が回らない。思いを、状況を伝えることができない。

「も…ダメ…」

こんな状態にしてくれて。目が覚めたら絶対に文句言ってやる!!

「ぬしさま、少しお眠り下さい」

私を膝に抱えたまま小狐丸が言った。

あぁ、せっかくのチャンスだったのに小狐丸の肉体美もほとんど見れてない。

このことも文句言ってやる!そして私に散々恥ずかしい思いをさせた分、絶対に目の前で脱いで貰おう。

そう決めて意識を手放した。
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